COP21(気候変動枠組み条約締結国会議)パリ開催

Ⅰ.Climate Generation Area
COP(気候変動枠組み条約締結国会議)では、これまでも市民社会の代表として、登録NGO/NPOが本体会議にオブザーバーとして参加していましたが、それ以外のNGO/NPOや一般市民がその場に参加するということはありませんでした。実は今回、COP史上では初めて、同じ会場敷地内に一般市民にも開かれたClimate Generations Areaが設けられ、当団体もそこにブース出展することができました。ここには、扉一つでつながる本体会議場から交渉官や会議参加者も訪れ、本体会議への登録のないNGO/NPO、民間企業、市民社会組織等含め、あらゆる人々が一堂に交わる活気あふれる場所となりました。

COP画像若者縮小

20151204_123702市民エリアの食堂縮小


Ⅱ.出展の目的と展示内容
昨年、ソラエネ設立10周年の節目に記念誌を発行しましたが、それは過去を振り返るためのであり、COP21への出展は新らたな未来を考えるきっかけづくりのためでした。
出展申請書には、過去7年間の国内外で実施したエネルギー教育、地球温暖化対策としての再生可能エネルギー推進、ソーラークッカーの蓄熱研究などをアピールし、書類選考の上、開催2か月前の10月に出展が決定しました。
以下は主な当会の出展ブース内での展示内容です。

Ⅱ-1.開発途上国向けに実施したソーラークッカーを使った教育活動の紹介
  ポスター展示
  ・インドネシア・ソーラープロジェクト
  ・ケニア平和のためのソーラープロジェクト
  ・エベレストベースキャンプでのソーラークッカー
の有用性の検証
  ソーラークッカー各種の展示
  ・パラボラ型ソーラークッカー(サニークッカー)
  ・パネル型ソーラークッカー(エデュクッカー)
  ・蓄熱型ソーラークッカー(真空管式)

●質問・要望・提案
スペースの関係で、大きなポスターは3枚しか貼れないため、その他の地域プロジェクト(スリランカ、ネパール等)について聞かれた際には10周年記念誌の該当ページを見せながら説明しました。
訪問者の主な反応として、 アフリカ・中南米からの途上国を中心に、“ソーラークッカーの情報が欲しい”、“自分の国でもやりたい”、という声が多く聞かれ、またフランスはじめ先進国の人を含めると、“実際にソーラークッカーを購入して試したい”、という声もありました。
また、同じく途上国の関係者からは“ソーラークッカーのプロジェクトをやらないか”、“自分達の国で行う再生可能エネルギーのイベントでソーラークッキングを実演してほしい”などの提案をもらったり、ユネスコ含むいくつかの団体からは“団体の活動情報をシェアしないか”といった申し出もありました。
現在、当会として本格的に海外事業を行う体力はありませんが、少なくとも、ソーラークッカーに関する英語情報(ウェブサイトやFacebook)を用意して情報発信はしていきたいと思います。

フランスの工科系大学のトップらが膝をついて 
真空管ソーラークッカーを真剣に見入る様子

“真空管の常識を覆した使い方だ”
“学生の卒業研究に使いたい”

Ⅱ-2.3.11フクシマ事故の真実を追求した「日本と原発」の映画の予告編(英語版)の
上映とアンケートの実施、市民・地域共同発電所の普及状況の説明
本映画予告編の上映をするには2つの理由がありました。
先ず、フクシマ事故を経験した日本人として、フクシマ事故は何だったのか、現在のフクシマの状況はどうなっているのかを海外の人々に知らせたいということ。
もう一つは、今回のCOPにおいて、原発を有効な温暖化防止対策として推進しようという動きがあったため、これについてフランスを含むヨーロッパの一般市民は、実際はどう思っているのか、彼らの生の声を聞いてみたかったのです。(実際にはアジア、アフリカの来場者も多くいましたが。)
映画の予告編を見た方には併せて、簡単なアンケート(原発が温暖化防止策の有効な手段になりえるか?Yes or No)をお願いし、コメントを付したポストイットシールをYes欄かNo欄に貼りつけて回答してもらいました。

原発に80%以上を頼るフランスでは、フクシマ事故への関心が非常に高く、実際に何が起きたのかを知りたいといった反応が多く聞かれました。アンケートの回答も、全体で50人ほどに参加していただきましたが、一部、“危険だが必要だ”、といった声もありましたが、ほとんどの方は“不安だ”、“持続可能ではない”、“後始末できない”などとの理由で、“No”と答えていました。また、フクシマ事故について多くの励ましの言葉や福島への支援の申し出をいただく一方、悲惨な原発事故があったにも関わらず再稼働に走っているのはどうしてか?といった厳しい質問もありました。

 エネルギー教育団体としては、人々の暮らしを奪い、生態系にもダメージを与える、持続不可能な原発に対して、反対の異を唱える
一方、市民の声を政治に反映させ、持続可能なエネルギーを増やせるよう、また3.11以降の脱原発の世論に呼応して生まれた多くの
ご当地エネルギー電力や市民発電所の活動を応援していること、また、日本各地でエネルギーデモクラシーが芽生えている現状を紹介しました。

Ⅲ.取材 
 取材目的とする団体・個人の訪問もあり、国際NGOや会議のスポンサーでもあるエネルギー関連企業、インターンシップ目的の学校教育機関などから当会の活動内容や温暖化対策についての考えを聞かれました。

 ←WWFフランスからの取材風景。会議場にいる交渉官らへ伝えたいメッセージ、貴方にとって温暖化対策に必要なことは何かなどのコメントが求められました。

Ⅳ.当会のブースへの訪問者は55か国
2週間の開催期間中、延べ55か国もの方々(国別内訳は下記参照)が当会のブースを訪問してくれました。様々な方と交流でき、またそれぞれの対話に十分な時間が取れたため、中身の濃い話ができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。1対1でじっくり話せることにより、訪問者の興味に沿って、各ソーラークッカーの技術的な話の場合もあれば、プロジェクトの内容についての話もあり、あるいは映画「「日本と原発」の予告編を見た方とはフクシマの現状や原発の是非、日本における再生可能エネルギーの普及状況などの話をすることができました。

訪問者の地域別で多い順にアフリカ18か国、中南米10か国、 アジア10か国、ヨーロッパ9か国、中東3か国、北アメリカ2か国、南太平洋2か国でした。

★アフリカ 18か国
モロッコ、ニジェール、アイボリーコースト、ベニン、ガーナ、コンゴ、カメルーン、
アンゴラ、セネガル、ケニア、ブルキナファソ、ギネア、マリ、チャド、アルジェリア、
タンザニア、南アフリカ、マダガスカル
★ヨーロッパ 9か国
フランス、ベルギー、ドイツ、イギリス、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、
デンマーク、オーストリア 
★中東 3か国
イラン、トルコ、クウェート 
★北アメリカ 2か国
アメリカ(サンフランシスコ、NY、オレゴン、オハイオ)、メキシコ 
★中南米・カリブ海 10か国 
コスタリカ、ドミニカ共和国、サンマーティン(カリブ)、ボリビア、スリナム、ブラジル、ペルー、チリ、ガイアナ、コロンビア 
★アジア 10か国 
ミャンマー、ネパール、中国、インド、モルジブ、スリランカ、カンボジア、台湾、韓国、日本 
★南太平洋2か国 
フレンチポリネシア(タヒチ?)、キリバス

歴史的合意CO21(パリ協定)採択と当協会の市民ブース出展内容

ソーラーエクスプレス 11月14日号
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1.COP21歴史的合意「パリ協定」採択
2.日本ソーラーエネルギー教育協会の出展の意義と出展内容
3.映画「日本と原発」の紹介
4.地球温暖化対策に原発を使うことに対する意見の見える化
5.当協会の出展ブースへの訪問者(その1)
■------------------------------------------------------------------■  
★1.COP21歴史的合意「パリ協定」採択
~気候ネットワークからのプレスリリース~
12月12日午後(パリ時間)法的拘束力ある「パリ協定」が採択された。
気候変動枠組み条約から23年京都議定書の採択から18年。世界の誰もが新たな
ルールを模索してきた。その努力が結実し今日歴史的な合意を成し遂げた。
以下は詳細です。
http://www.kikonet.org/info/press-release/2015-12-12/Paris-Agreement
会議参加者の交渉の場と隣接してクラメート・ジェネレーション・エリアがありました。
そこは会議参加者だけでなく、一般の市民も入場することができますが、空港と同じく
ボデイチェックがありました。
テロがあった後だけに街頭でのパレード(デモ)も禁止され、靴だけが並べられている
広場(共和国広場)に行こうとしてもその駅は閉鎖されていて降りることもできませんでした。

20151203_101329会議場の前にて縮小
テロのあった後だけに、警察と軍隊の厳重な警戒体制が敷かれていました。

20151203_191153_LLSエコリーダーのエッフェル塔がグリーンに変わった夜縮小エッフェル塔
コリーダーのエッフェル塔が2日間だけグリーンに変わりました。
20151201_150241市民エリアブース出展者開会式縮小
クライメート・ジェネレーション・エリアの出展者の開会式
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★2.私たちの出展の目的・意義と出展内容
COPの歴史上初めてクライメート・ジェネレーション・エリアができ、そこに参加する団体の募集
が8月にありました。当会は、10周年の記念とこれから歩むべき道を模索するために応募しました。
応募内容は10年間の開発途上国に向けての持続可能なエネルギー教育と地球温暖化対策、
さらに蓄熱の研究をあげました。
内定は10月にありました。展示会場での紹介は以下のようなものでした。

20151203_131645フランス人で息子が日本に留学とのことで一緒に縮小当会の出展


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★ 3.映画「日本と原発」の紹介
10月公開された「日本と原発4年後」には原発がテロに狙われる想定がありましたので、
その映画をフランスのCOP21のブース出展で紹介したいと思いました。河合監督に相談
したらまだ英語バージョンが出来ていないので、昨年の「日本と原発 私たちは幸せですか」
の英語バージョンをパソコンで見せることになりました。
市民ブースの出展会場は政府主導ですから原発反対などはもってのほかなのですが「持続
可能なエネルギー教育」を設立当初から謳ってきた当会としては、「原発事故」の教訓を世界
に発信する方法として映画は最適な手段であると思いましたし、参加した方々が意見をを書く
コーナーも作りました。
COP21映画を見せているところを撮影



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★4.質問は「地球温暖化防止対策として原発を使うことに賛成ですが反対ですか?
それはどうしてですか?意見を書いてください。」というものでした。

書いてくれた方々のほとんどは反対の意見でしたが賛成のフランス人が書いた理由は、
フランス人だから賛成と書いてありました。
また政府の下でブース出展の管理をしている大手の会社の取材が来ました。私たちの
会の目的が素晴らしい(とくにinfinite に感動したのに)原発を使うことに対して意見を
求めたら、立場上言えないと。
またドイツ人とフランス人が当会の出展ブースで議論する場面もありました。

20151205_145443原発は温暖化対策の解決になるかについての意見を書く縮小


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★5.当会の出展ブースへの訪問者

会議参加者やその関係者だけでなく、一般の市民の訪問が途切れなくつづき、54カ国の
方々が一人ひとり質問し、意見を述べる対話型コミュニケーションができました。
一番多かったのがアフリカの方々でした。そのためソーラークッカーには強い関心を示して、
招待するからぜひ来て欲しいという国が2カ国ありました。アジアからも1カ国、エデュクッカー
買いたいという要望もアフリカや中南米からもたくさんありました。ユネスコ(国連教育科学
文化機構)の職員から貴会のアドボカシーが素晴らしいから情報を共有しませんかとか
ドイツの団体が映画を作っているから一緒に作らないかとか・・・沢山の誘いがあり緊急に
英語のSNSやホームページを作り対応が迫られています。

20151202_112624訪問者がソーラークッカーについて質問する訪問者縮小



20151203_110709COP21の出展画像MASAMUNEに見入る大学のトップ

真空管ソーラークッカーMASAMENEに膝をついて見入るスランスの工科系大学のトップ(代表者)


市民・地域協同発電所全国フォーラム1015in小田原

原発も温暖化もない未来のためには、市民・地域が主導して
再生可能エネルギーへの大転換を進め、経済的にも社会的
にも持続可能な地域社会を創り出してゆくことが求められて
います。そのためには自然エネルギーを地域でどのように
活用していけるのか。
全国の先進事例を共有、検討し、参加者間のネットワークの
構築や交流を進めてゆく。というのが開催趣旨でした。
全国から350人におよぶ関係者や関心のある方々が集まりました。

【記念講演】
鈴木悌介氏(一般社団法人エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議代表)

IMG_2360鈴木氏講演縮小

話の要旨:

原発について
私は地域の経済の観点から考えて原発は危ない。
経済の視点からお金で買えないものがある。命です。
お金で購えない。
リスクマネジメントやコスト計算で。
原発は単なる湯沸かし器である。
廃炉のコストがたくさんかかる。経済合理性がない。
やめられない理由をあれこれ言っている
・ 電気が足りないとか(現に足りている)
・ 原料を海外から輸入するに高いとか(嘘)
・ 最近では国家安全保証のためとか
日本はせっかく先進国の中で原発ゼロを達したのに!
何故なのか?
・ 困るのは電力会社、銀行等がビジネスに関わってくるからやめられない。
地域の経済循環
小型、分散型が必要、地産地消
湘南電力
顔が見える信頼関係
エネルギーから経済を考える会 370社
かしこいエネルギーの使い方
中小企業は遅れているので「エネルギーなんでも相談所」
エネルギー=電力ではない
電力33%(半分以上は熱)

人間の細胞について
6兆個(半年で入れ替わる)
食べ物そのものが体をつくる。
自分の体の中と外と境、
すべてが繋がっている。
私の家は150年間蒲鉾屋をやってきた。
私たちのものは未来からの借り物である。
私たちのふる里も未来から借り受けている。
儲かりますか?
お金では計れない  経世済民(世を治め人民を救うこと)
二宮尊徳:道徳なくしての経済は犯罪である。

加藤憲一市長「小田原市の官民協働による再生可能エネルギーの普及に向けた取り組み」

1.小田原再生可能エネルギー事業化検討協議会
 東日本大震災発生後に立ち上げ
2、「ほうとくエネルギー株式会社」の設立
3.太陽光発電屋根貸し事業の実施
4、「再生可能エネルギーの利用等の促進に関する条例」の制定
5.再生可能エネルギー事業への支援

「日本と自然エネルギー」の取材に河合監督
IMG_2362河合監督縮小

「日本と原発」「日本と原発4年後」に続く映画は
すでにISEPの15周年記念シンポジウムの最後に
河合氏が「飯田さんとデンマークの撮影が終わったばかりです。
お期待下さい!」満場の拍手が沸き起こりました。
さらに河合氏は、これからはずっと政府と市民の綱引きです!
皆さん手を緩めてはいけません!
私たちも綱引きで手を緩めてはならないし、綱を引く人数を増やさなければ
ならないと思いました。映画はその点、説得力があります。
映画を宣伝し、綱引きの人数を増やしたいものです。


再生可能エネルギーへの入口「ソーラークッカーの教育力」発行

表紙jpeg縮小
日本ソーラーエネルギー教育協会では、持続可能なエネルギー教育を始めるのに最も適しているソーラークッカーの紹介を「教育」という視点で、足元から全国に広げ、海外ではアジアを中心にアフリカへと活動してきました。

本冊子は、人材育成、体験講習、普及・啓発、国際会議での発表、会員の実践・研究開発等を各章に分け、当協会の活動を紹介しています。
 3・11を契機に再び高まるエネルギー問題。
小・中学校のエネルギー教育の授業にソーラークッカーを取り入れてみたい教育関係者はもちろん、防災や国際協力関係者、アウトドア愛好家の方々にもヒントになる1冊です。

 頒布価格:1500円(税込)+送料300円/冊 140ページ

お申し込みはお名前、送付先住所、冊数を明記の上、下記までご連絡ください。
solar_energy@hyper.cx

再生(自然)エネルギーに対する世界の風

やがて枯渇する運命の化石燃料依存から抜け出したい。
チェルノブイリや福島の現実に向き合えば
原発とは共存不能・・・
だから無限にあって危険の少ない再生エネに切り替えようー。
これが世界に吹く風です。

ドイツ再エネの割合を60%目標
中国は再エネ大国
原発大国フランスでも32%目標
米カルフォルニア50%目標
日本たった数%しかないのにさらに低くする政府の方針です。
大手電力会社の独占で再稼働を控えた原発のために
送電線は開けておこうというのでしょうか?
あれほどの事故を起こしておきながら原発は今も主力電源の
位置づけです。


(以上は東京新聞6月14日の社説を参考に書きました)
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